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音は、文化を映し出す。セミなど虫の声全般を「美しい」と感じるのは日本人くらいだという。その背景には、遮音性の強い石造建築の西洋と比べ、外からの音が入りやすい伝統的な日本家屋の構造があるという人もいる。だとすれば、高層マンションに住み始めた日本人が虫を「うるさい」と感じる時代が来るのかもしれない。
音は、時代を映す鏡でもある。生で聴くだけだった音楽が録音できるようになり、数値に置き換えられ、信号処理で磨きをかけられた。トイレの音が消され、音響兵器ができた。
音の洪水の中に生きる私たちは、これからどこへ向かうのか。時に立ち止まって耳を澄まし、考えたい。
郷富佐子(ごう・ふさこ)
66年生まれ。マニラ、ローマ特派員などを経てGLOBE記者
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勝田敏彦(かつだ・としひこ)
62年生まれ。週刊朝日、科学部などを経てワシントン特派員