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Memo02

数学と社会/他分野との連携模索


日本の文部科学省科学技術研究所も06年、「忘れられた科学―数学」という報告書で、産業分野における数学を「構図や構造を支配する原理を見いだすための強力なツール」と位置づけた。

大学での取り組みも始まっている。

九州大は06年、数学科の博士課程の一部で、企業での実習を義務づける「インターンシップ制」を導入。当初、260社に案内したが、「何をさせたらいいのかわからない」と受け入れはゼロ。しかし徐々に浸透するうち、特許や共同研究にも発展する成果も生まれている。若山正人・数理学府長は「企業側にもようやく、社会インフラとして数学に注目しようという風潮が芽生えてきた」と語る。

文科省から委託を受けた九大、東大と日本数学会、新日鉄は、人文系も含めた国立大学の研究者5000人(数学、物理は除く)に、「数学と科学・産業」の問題意識を探るアンケートを実施。回答者の約3分の2が「自分の研究に数学の力を借りたい」と答えたという。

北大では、数年前から「数学質問箱」を設け、学内の他分野の研究者からの相談に乗っている。社会紛争を研究する経済学者、たんぱく質の結晶構造の生物科学者、一票の格差を検証しようとする法学者などが訪れた。08年には「数学連携研究センター」を設置した。

日本数学会では「様々な科学を縦糸とすれば、数学は横糸。同じような壁にぶつかっている課題に、横のネットワークで連携する仕組みを作りたい」(坪井俊・理事長)と、他分野や産業界と連携する枠組みを検討しているという。

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