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旅行雑誌の編集者たちは、世界のマッサージをどう見ているのか。
「マッサージがこれほどもてはやされるのは、だれかに人肌で触れられているという、ふだんは得られない心地よさを得られるからだと思う。その土地ならではのマッサージがあり、疲れをほぐしながらいろんな国の雰囲気を得られる癒やしとも言える」


そう語るのは、JTBパブリッシング「るるぶ」の小川由美子編集長(43)だ。スパ・マッサージ歴20年。プライベートでも仕事でも各地のリゾートを回っている。
「マッサージはどこの国にも昔からある。そのやり方に大手リゾート会社が手を加えて違いを出していくことで変化している。リゾートもあちこちで『タイ風』『バリ風』『スウェーデン風』などとやっているから、まわりとの差別化も必要になってくる。そうやって新しいマッサージが生まれ、定義され、それが町中のマッサージにも浸透していくというのがいまの流れだと思う」
小川編集長によると、「スパ・マッサージ熱が広がったのは、旅行市場が成熟してきたことの証」なのだそうだ。
「かつては日本人は海外に行けば、あくせくと観光地を回ると言われていたけれど、最近は旅慣れた人が増えて、ゆっくりとその土地に触れるという旅のスタイルができあがってきたのではないか」
そうした時間の過ごし方が広まったからこそ、マッサージも旅に組み込まれている。小川編集長はそう見ている。


「地球の歩き方」メディア企画事業部の牧野晋一さん(43)がスパ・マッサージに出会ったのは00年。仕事でタイのマッサージを受けて以来、各地でマッサージを受けるようになった。
「リゾートで自分からマッサージを利用する男性はまだ少ない。ただ、最近は女性に連れられて受ける男性も増えてきた。富裕層の意識は変わっているとも言える」という。
最近のリゾートの傾向として、海沿いより山奥にオープンしている点が挙げられるという。
「都市部の喧騒(けん・そう)から隔絶され、しかも生命に囲まれているという環境でマッサージを受けることを求める人が増えている」
こうした場所では、食生活や健康について自分にあったプログラムを組んでもらった上で、長期滞在してマッサージを受ける形が多い。
「ただ、交通の便があまり良くなく、長期滞在が前提なので、そもそも長い休暇が取りにくい日本人にはあまり広がらないかもしれない」
(宮地ゆう)