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[インタビュー]沸騰する水ビジネス

 [水シンポ基調講演]

「民主党の公共投資政策、水戦略」 その3

 --事業見直しと成長戦略を同時に進めるために--

前原誠司・国土交通相


 

つまりは、民主党が申し上げているのは、道路にせよ、空港にせよ、河川にせよ、今までやってきた、コンクリートでどんどん国土を固めるというやり方をリセットし、日本の治水、航空政策、あるいは物流のあり方を考えていく。政権交代によって根本的に変えていくのは、税金の使い道の変更であります。

国交省であれば、ダム事業の見直しであり、空港整備特別会計があることによって、採算のとれない地方空港までどんどん空港整備がされてきた。あるいは国幹審、国幹会議という会議で後でオーソライズをするような仕組みで、とにかく道路の予算は特定財源で確保し、そして道路をつくり続けてきた。そうしたやり方をいったんリセットして、皆様方からお預かりをした税金の使い道を、時代に合った有効なものに変えていくよう内閣全体として、今取り組んでいるということを、ぜひ皆様方にはご理解をいただきたいのです。  

成長戦略が必要

 

国交省は今までの事業を見直すと同時に、どのように成長戦略を描くかということを、合わせてやっていきます。今までやってきた事業は全部縮小だ、やめるということばかりだったら、テンションが下がるでしょう。新たな成長戦略をしっかり描くことがなければ、ナローパスの日本の成長というのはあり得ないと思います。

国交省の所管の成長戦略で、私はこれから四つのことを、しっかりやりたい。

一つは観光です。世界から日本に来る人は800万人ぐらいで、今ちょっと下がっています。しかし、日本から国外に出られる人は年間1700万人です。これを逆転をさせて、世界からもっともっと日本に来ていただいて、お金を落としてもらうにはどうしたいいか、これを日本の成長戦略の一つのカギにしていきたい。

二つ目、JALの問題はその一つの問題でありますけれども、やはりオープンスカイをどんどん進めて、航空業界を国際競争力ある分野にし、どんどん人が往来するような国にしていきたい。

三つ目は港です。港というものの競争力があまりにも日本はなさすぎる。空港と同じで、これといった港がなかなかない。スーパー中枢港湾と言われていても、シンガポールとか釜山、上海とかに比べると、全然話にならないような状況です。「選択と集中」の中で、いかに国際競争力を持った港湾をつくっていくか。

水ビジネスの国際展開強化へ

最後は、本日の話にかかわる問題でありますが日本の運輸とか建設業を国際化していきたいのです。新幹線を世界に広めていく。また、日本の建設業は、これから公共事業のパイが減っていく中、小さな公共事業のとり合いで、お互いたたき合いをするのではなくて、大きな建設会社は外に出て仕事を取ってもらう、その大きな柱に水ビジネスがあると思うのです。
発展途上国でも、これからどんどん下水や水処理が非常に重要な問題になっていきます。06年の数字ですが、安全な水、飲料水にアクセスできない人口は世界で8億8400万人、人口の約13%、そして、適切な衛生施設を欠いている、つまり下水道などが整備できていない人口は25億3300万人、人口の38%です。

そういったところに日本の技術、そして優秀な人を送り出していって、日本の技術あるいは優秀な人材というものを世界に広めていく。そして水ビジネスでも、日本の企業が発展をすると同時に、その技術を背景に世界に貢献をしていくことが、これから求められていくのではないかと思っております。
そういう意味では、本日のシンポジウムの議論が、日本の公共事業の政策転換とともに、日本の今まで築いてきたノウハウや技術が、世界に役立つきっかけになれば大変ありがたいですし、皆様方からもいろいろなアドバイスをいただきながら、その一翼を担う国土交通省のマネジメントをしてまいりたいと思っております。 (完)

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