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特許バトルロイヤル

[Part4] IT情報開示で日本と緊張

「創新型国家」めざす中国

 

中国は08年に「国家知的財産権戦略綱要」を発表した。初の包括的な戦略で、2020年を目標に知的財産権の創造・活用など四つの能力を引き上げ、世界レベルの「創新型国家」に躍進することを打ち出した。
知財政策を担当する国家知識産権局の副局長、張勤はこう解説する。
「中国経済の発展方式が、安い労働力や資源に依存する方式から変わっていくのに伴う、必然的な結果だ」

日本企業(A)は今後の成長市場である新興国にどのような布石を打つか(a)、中国企業(C)の動きに神経をとがらせる。中国の急な追い上げを受けながら(c)、日本や米国に追いつききれない韓国(B)だが、トップ企業は米国や中国市場の動きに対応できる人材養成に余念がない(b)。

中国は専利法(特許法)も3回目の改正を実施、今年10月から施行の予定だ。 国際基準に見合った知財の保護体制を確保する狙いがある。 しかし、中国の知財政策は、それだけではない。

「再考をお願いしたい」。4月29日夕、北京・人民大会堂。麻生首相が中国の温家宝首相に切り出した。情報セキュリティー製品の「強制認証制度」を巡り、中国政府はこの日、来年5月から導入に踏み切ると発表していた。
制度は、ICカードの基本ソフト(OS)や外部からの不正アクセスを防ぐ「ファイアウオール」など13品目を中国で製造・販売する際に、技術情報を中国当局に開示して認証を得ることを義務づける。コンピューターウイルスの侵入防止などが理由だが、「高度な技術をタダでのぞき見るのが狙い」(北京外交筋)と日米欧が反発。昨年から交渉が続いてきた。中国側は政府調達に絞ると方針を変えたが、知的財産流出への懸念は消えていない。
「中国政府は自国市場の魅力に自信を持っている」。交渉に携わる日本政府関係者は話す。巨大な市場を人質に先進国を揺さぶる――。知的財産を巡って中国が見せるもう一つの顔だ。

(文中敬称略)

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