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特許バトルロイヤル

[Part3] 攻めも守りも積極姿勢

韓国LG電子


サムスンの技術総括の幹部も務めた高忠坤が、ライバルLG電子に特許の専門家として招かれたのは06年。肩書は常務だ。

3月初め、ソウル市内を流れる漢江にほど近い高層マンション。高の自宅には、ワインを手に労をねぎらい合うLGの特許担当者らの姿があった。

米家電市場でのライバル、ワールプールがLGを冷蔵庫関連の特許侵害で訴えた紛争で、高の率いた訴訟チームが米国際貿易委員会(ITC)を舞台に勝利した打ち上げだった。
負けていれば米国へ輸出が出来なくなり、状況次第では数千億ウォン単位の損失につながったケースだ。

高は米IBMの研究開発部門の研究員だったが、その後、米国のロースクールで学び、米国の特許弁護士に転向した。ITCで韓国企業の代理人を務めた経験もあり、「当時の韓国企業は準備が足りず、正直言って訴えられた時点で降伏するしかなかった」という。

こうした経験を元に、LGでは米国内でのライバルメーカーの保有特許や製品の動向、特許の無効を証明できる資料などを事前に調べ上げ、様々な訴訟の可能性に備えていた。ワールプールとの争いでもそれが生きた格好だ。

他社の特許攻勢からの「守り」にとどまらず、保有特許の「活用」にも積極姿勢だ。
例えば、99年には米研究開発会社「ワン・ラボラトリーズ」の特許を買収。その特許をもとに台湾のメーカーを相手に提訴するなどした。シカゴの米大手法律事務所で日系通信大手の知財チームにかかわる米国弁護士、堀江雅は「日本に比べて自国の市場が小さい韓国企業は、どういう分野で海外市場を押さえるかという狙いが明確だ。訴訟の活用法を知っている」と指摘する。

「我々は、二つの製品を売っていかなければならない」。高は持論をこう語る。「目に見える製品と、目に見えない特許という製品と」

(文中敬称略)

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