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日本メーカー、エコカーに活路探る

[Part2] 三菱、電気自動車に社運賭ける(2)

グループ挙げて支援

益子の出身母体である三菱商事が、三菱自動車を支えている面もある。
3月上旬、東京・目黒の東京工業大学を訪ねた。三菱商事などとの共同プロジェクトを取材するためだ。

東京工業大学の研究棟の屋上に設置された太陽光発電パネル。発電した電気は、電気自動車の充電に使う=3月5日、東京・目黒で。小杉豊和撮影

スーツと革靴で来たことを後悔しつつ、壁に付いた鉄製のはしごを登り切ると、2階建てのビルの屋上に2.6kWの太陽光発電パネルがあった。そこからホースのように電気コードが降りてきて充電され、地上に置いてあるiMiEVのプラグにつないである。
太陽光などの自然エネルギーを蓄電設備にためて、住宅やショッピングモールなどで電気自動車に充電するシステムを目指す実証実験だ。
商売として成り立つには時間がかかることは、三菱商事も認める。だが、実際に見てみると、自然エネルギーで自動車用の電気を賄い、余った電気は日々の生活に使ったり電力会社に売ったり――という環境に優しい生活が遠い将来ではないと思えてくる。
三菱商事は、完成車の海外販売支援や電池メーカーへの出資、電池の原料調達まで担う。まさに「川上から川下」まで、電気自動車ビジネスを丸ごと取り込もうとしている。
「iMiEVが世の中を変えた」。自動車の電池関連事業を統括する三島公人は言い切った。
「発売されていないのにもう過去形ですか」と尋ねると、「世間の電気自動車を見る目は、すでに変わっているから」。
電気自動車は、過去にブームを迎えては消えた。電池が未成熟で、走行距離は短いのに価格は1000万円を超えていた。iMiEVもまだ高いが、今回は少し様相が違う。大学、電力会社、電池会社、運送会社、小売店と、パートナーは増えている。

太陽光発電でできた電気で充電中の電気自動車=同上

やはり三菱商事出身で、コンビニエンスストア、ローソン社長の新浪剛史は約1年前、実際にiMiEVに乗って「革新的だ」と感じた。1月から2カ月間、指導員の店舗巡回用の車に1台を試験採用。全国で約2000台あるが、「3年で半分は電気自動車にしたい」。一般の人も、コンビニに行けばいつでも充電できるよう、充電設備の導入も検討する。「環境にいい電気自動車がクール、というのを若者が集まるコンビニから広めたい」
「オール三菱」による電気自動車支援とも映るが、三菱商事の三島は「三菱自動車のためだけではない」ともいう。
iMiEVに載せている電池は、ほかの自動車メーカーにも供給を打診する。互いに独り立ちした関係でないと共倒れになる、とみる。
かつて三菱自動車は、部品調達などでグループ企業に依存し過ぎたことが、危機感の欠如や高コスト体質を生んだといわれた。
益子は言う。「三菱のマークがついているから支えてもらえるという甘い世界ではない。電気自動車で先行したという圧倒的な優位を保たないといけない」
(野島淳)

[文中敬称略]

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