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――日本にニュース価値はありますか?

ある。在日の外国人ジャーナリストの数は恐らく減っているが、海外へ向けた日本に関する記事やリポート は増えている。日本はトヨタやソニーなど世界有数の企業がある世界第2位の経済大国だ。ビジネス記事を書くなら日本にいないといけないし、テクノロジーや科学分野でも注目されている。しかも、今年は『政治の年』になるかもしれない。政権交代があったり、在日米軍削減を示唆する声がまた出たりすれば、世界中の関心が集まる」
――アジアでは中国やインドの方に関心が集まっています。
「中国が海外メディアから注目され始めた90年代、日本は景気後退で厳しい時期だった。報道機関の人手には限りがあり、日本は中国報道のあおりを食ったともいえる。ただ、高齢化社会のようなテーマは、海外読者にとっても将来の問題として興味がある。記事を読んでもらうため、日本を自国に関連づけて書く必要がある」
――外国特派員から批判される記者クラブの排他性は改善されましたか。
「良くなっている。日銀や東京株式市場、外務省や財務省などで記者クラブへのアクセスは格段に良くなった。ただ、首相官邸や検察庁はまだ難しい。記者クラブには効率よく取材できる利点はあるが、それでも日本人記者は取材対象と近すぎるように思う。署名記事が少なく、情報源をあいまいにするなど、スタイルの違いもある」
――外国特派員は、日本メディアと異なる役割があると?
「そうだと思う。外国特派員は日本メディアが書かないことを書く。また、外国で報道されることで、日本人記者が『箝口令が解けた』とばかりに安心して書く場合すらある。(もうろう会見の)中川昭一前財務相のケースも、現場が海外だったので報道されたのでは。欧米の記者なら『風邪薬を飲んだ』と言われれば、『薬の名前は。どれだけの量を飲んだのか』と食い下がり、医師に『あの状況でこの量の薬を飲むと、酒を飲んでいなくてもあんな状態になるか』と尋ね、証言を崩していく。徹底して真実を追求するのが記者の立場だが、日本では政治家の言い訳を簡単に許す傾向があるように思う」
(文中敬称略)