かつて英国が支配したパレスチナを、イスラエルとアラブが争って60年が過ぎた。一時は和平の希望がともった地に、人びとを分断する高い壁が張りめぐらされつつある。中東和平の最大の仲介者・米国に、イスラムとの対話を模索するオバマ政権が誕生した。だが、イスラエルでは対アラブ強硬派の新政権が生まれる可能性が強まっている。和平か、破局か。岐路に立つパレスチナに、中東取材歴15年の朝日新聞編集委員・川上泰徳が入った。