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欧米取材記 「教養」のシッポがつかめるか?

[教養とは] ひとこと集

各地で聞いてみた。「教養って何ですか?」

教養のシッポをつかみたくて、取材対象に片端から「あなたにとって教養とは何だと思いますか?」と聞いてみた。英語で「教養」をどう訳すかで苦労したのは「欧米取材記・第1回」の通りだが、イタリア語では「Cultura(クルトゥーラ)」でだいたい通じた。以下は、欧米などでかき集めた答えの一部だ。「教養とは」の質問以外にもじっくり話を聞いたが、コメントを読み直すと、回答者ひとり一人の個性が出ていて興味深い。

イタリア

「高校時代までのように本を丁寧に読めば身に付くもの

 

ではない。自分だけの意見や視点を外へ伝えるために必要なもの」

ーDiego Scarabelli ディエゴ・スカラベッリ(スクオーラ・ノルマーレ・スペリオーレ3年、21歳)

 

「100年、1000年たっても変わらない価値観。それを身に

 

つけるためには好奇心と異文化への柔軟性が必要」ーSalvatore Settis サルバトーレ・セッティス(スクオーラ・ノルマーレ・スーペリオーレ学長)

 

 

 

 

「私にとってはギリシャ語とラテン語。自分の根源である

 

欧州の文化を包括的に理解できるようになったから」ーAlessandra Zarcone アレッサンドラ・ザルコーネ(スクオーラ・ノルマーレ・スーペリオーレ5年、23歳)

 

「頭脳への投資。知り、理解し、考えたことを相手に伝え

 

られること。そのためにはコミュニケーション能力が必要」ーGianna Arvedi ジャンナ・アルベーディ(中部ピアチェンツァの古典高校校長)

 

「どう勉強するかを知るための基本。今の僕にとってはホ

 

メロス、ベルギウス、ダンテの著作を読むこと」ーRiccardo Onofri リカルド・オノフリ(ローマの古典高校3年、16歳)

 

英国

「幅広い分野の新しい知識に興味を持ち、学びたいと思

う姿勢」ーSir Roderick Floud ロデリック・フロウド卿(グレシャム・カレッジ学長)

 

「楽器がひけない音楽好きがいるように、科学者でなくて

も科学を楽しめる人が教養人ではないか」ーJohn D. Barrow ジョン・バロー(グレシャム・カレッジ教授)

 

「異なる学問の分野や文化をばらばらでなく、結びつけて考えられる力。それによってより大きな全体図が見えるからね」ーElliot Fountain エリオット・ファウンテン(グレシャム・カレッジ聴講生、30歳)

 

「いわゆる『英国紳士』とは違うな。ただ興味を持っているというのではなく、専門家と呼べるレベルの分野を複数持っている人が教養人と言えるかもしれない」ーMartin Perkins マーティン・パーキンス(グレシャム・カレッジ聴講生、65歳)

 

米国

「新しい考え方にオープンで、最も重要で逆説的なのは、自分の知識が足りない、と認識していること」ーMichael Henderson マイケル・ヘンダーソン(ハーバード大2年、19歳)

 

「就職に役立つもの。なぜなら多くの異なった問題を解決

できるスキルを手に入れているのだから」ーAbigail Blum アビゲル・ブルン(ミドルベリー大4年、22歳)

 

「興味のあることを吸収して、いろいろな状況に対応でき

 

ること。自分のいる世界を外から見られること」ーDouglas Waters ダグラス・ウォーターズ(ミドルベリー大3年、20歳)

 

「不確実さを楽しんで、人生に対して新しい答えを持てる

 

よう、絶えず新しいものの考え方を歓迎すること」ーDrew Wilkins ドゥルー・ウィルキンス(ハーバード大エクステンションスクール生、27歳)

 

「精神の筋肉を鍛えること。人間を理解し、自分の文化と

 

ともに他者の文化も正しく理解していること」ーRonald D.Liebowitz ロナルド・リーボビッツ(ミドルベリー大学長)

 

「ただちに実践的ではないが、知識を喜びと感じて吸収

 

できること。様々な角度から様々な問いかけができること」ーKathleen Coleman キャサリン・コールマン(ハーバード大教授)

日本、その他

「ひらめきがわき出る泉。多彩な知の蓄積があってこそ、創造的な仕事へのヒントを手にできる」ーMadhavan Nair マダヴァン ・ナイール(インド宇宙研究機関理事長)

 

「社会に対する関心を持ち、意思疎通できるようになる基本的な知識。必要なもの」ーLee JiHyun イ・ジ・ヒョン(ソウル大4年、25歳)

 

「人とうまく付き合うためのツール。作法、礼儀も含まれる。1人の世界に閉じこもり、他人を排除する人は教養があるとは思えない」ー大野由衣(九州大4年、23歳)

 

「生きる上での知恵の源。それはバイト先の社会経験や

 

サークル活動で身につくものでは」ー坂井宏行(東大1年、19歳)

 

 

 

 

 

 

 

「『教養』と言われてもわからない。あったらいいとは思うけど」ー匿名(東大1年、20歳)

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