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Memo01

種苗業界の世界勢力図

世界の主要種苗会社の種苗売上高

世界の種苗業界はいま、大きな2つの波にさらされている。1つは遺伝子技術の発展によるGM作物の本格化、もう1つはこの技術で市場シェアを急拡大させたバイオメジャーが仕掛ける中堅・中小メーカーへの買収攻勢だ。

台風の目となっているのが、米国資本のモンサント。もともとは化学メーカーだったが、農薬分野へと領域を広げ、さらに環境規制の強化を受けてバイオテクノロジー企業へと変身した。
1990年代半ばには、自社の除草剤「ラウンドアップ」とその除草剤に強い抵抗力をもつGM作物「ラウンドアップ・レディー」を組み合わせて売り出すことに成功し、種苗メーカーの最大手に躍り出た。

農薬を散布してもGM作物は耐性があるので生き残る結果、周囲の雑草だけを退治できる。
米国やアルゼンチンなどで大規模農場を経営する農家がこぞって飛びつき、同じ化学・農薬メーカーの一部門として発展したシンジェンタや、デュポンの子会社パイオニアなども後を追った。
業界は企業買収が活発化。寡占化が進み、いまでは上位3社で約4割を占めるとみられている。

1990年代半ば、遺伝子組み換え技術を用いて、最初に商品化されたGM食物は、実は、トマトだった。
米国企業が開発した「フレーバー・セーバー」と呼ばれるトマトで、日持ちをよくして、枝についたまま完熟できるように改良したのだ。
トマトソースに加工した缶詰などが、GMトマトを使ったことを明示して、スーパーに並べられた。価格が安いこともあり、当初は手軽な加工食品などとして、受け入れられたようにもみえた。

しかし、BSE(牛海綿状脳症)問題が起きた英国などで、GM作物やGM食品への反対論が台頭。「フランケンシュタイン・フーズ」などと呼ばれるようになり、市場から撤去されることになった。

ただ、種苗会社にとって、野菜を含め、GM技術の重要性は変わらない。このため、GM化への積極姿勢をみせるインドと中国への関心は高く、現地に研究所を置く動きも加速している。

今年10月21日、シンジェンタは、米カリフォルニアが本拠地の花きの種苗大手「ゴールドスミス・シーズ」を7400万ドルで買収したと発表した。
大輪の赤いバラを「美しい」と思う感性は万国共通。花きは、野菜ほど安全性、地域性に左右されないため、多国籍大手の間では「GM技術はまず花で」との動きも活発化している。

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