Editor's Note 編集長から

[からだと道具の境界]





今号の特集は、自ら義手づくりに取り組んだ岩堀記者の提案で実現しました。記者は第三者的立場で取材するのが基本ですが、今回は当事者としての視点も意識することで、テーマの奥行きに迫れないか、と考えました。


悩んだのは、特集全体のタイトルです。「拡張する身体」といった案もありました。しかし、身体の「望ましいあり方」が強調されてしまい、個々の多様性を否定するニュアンスにとられないか、という点が引っかかりました。


一方で、テクノロジーの進化が前面に出たフレーズだと、利用者を特別視してしまったり、義肢装具士を「私の体を作ってくれる人」と呼ぶような思いをすくい取れなくなったりするのでは、と気になりました。


からだにつける「機械」をどう受け止めるのか。からだの一部でもあり、道具でもあり、その境界の意識も時と場合で変わっていく――。岩堀記者も交えた議論の末、「からだ+機械=」に決めました。


(今回の特集テーマは「からだ+機械=」です)


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