Editor's Note 編集長から

[火山の光と影]





先月、箱根の温泉宿に一泊しました。大涌谷周辺の入山規制が始まった直後だけあって、観光客の姿は少なめ。おかげで直前でも旅館の予約がとれ、ゆっくりできたのですが、地元への打撃は大きいようで、心配になります。


今号の特集は今年の初めごろから計画していたので、個人的な旅行の際にも火山に目が向きました。おわんを伏せたようなかたちが特徴的な伊豆の大室山や、約130年前の噴火で山体崩壊が起きた磐梯山も訪ねました。


いずれもいまや周辺は緑豊かな景勝地になり、温泉も含め火山の「恵み」を実感できます。一方で、噴火のときの、風景そのものをつくりかえるような火山のパワーを想像すると、圧倒されて身がすくみます。


小説『死都日本』(読み始めると止まらなくなります)の著者、石黒耀さんが「神話の元は噴火だった」というように、人類は火山の光と影を記憶に刻みながら、生き延びてきたのかもしれません。



(今回の特集は「火山と人類」です)








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