Editor's Note 編集長から

[団地の政治思想]




今号のG―5面で紹介したマンガ「団地ともお」。アニメで見ていましたが、1960年代生まれで東京郊外に育った身としては、何とも言えない懐かしさを呼び起こしてくれる作品です。


団地の存在感は、風景や建築だけではありません。明治学院大学教授の原武史さんは著書『団地の空間政治学』で丹念な調査に基づき、50~70年代の「団地の政治思想史」を活写しています。


「私生活主義」とそこにおさまらない「地域自治」の意識、プライベートな空間の集合体と、社会主義との親和性……。原さんが描く「空間が作り出した政治」を読むと、一つの時代の記憶がまざまざとよみがえります。


特集では、タワーマンションや高齢者住宅など、最近の集合住宅の動きに焦点をあてました。ただ、私生活にとっての便利さと、空間を共有することによる自治への契機との間のバランスや緊張関係は、いずれにも共通する問題に思えました。



(今回の特集は「集合住宅へようこそ」です)

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