Editor's Note 編集長から

[死と向き合う]





10年前に亡くなった父は、最後の数カ月を自宅で過ごしました。4年間の闘病の末、抗がん剤が効かなくなって退院。その後は、医師の訪問による緩和ケアを受けていました。亡くなる前夜まで、家族ですしをつまむこともでき、それなりに安らかな日々だったと思っています。


ただ、自宅でともに過ごし、みとった私の母にとっては、「十分なケアができているだろうか」といった不安も常につきまとっていたようです。父の死に受けたショックも大きく、立ち直るまでにかなり長い時間かかっていました。


日本は「多死社会」に入ります。「生の終わり」をどう迎えるのか。本人、家族、そして社会にとっても、避けて通れない問題です。日曜の朝に適した特集かどうか、躊躇もありましたが、話し合う材料になればと考えました。


「死のまわりを取り囲んでいる、あの恐ろしい顔つきや道具立てが、死そのものよりも、われわれをこわがらせるのだ」(モンテーニュ『エセ-』宮下志朗訳)



(今回の特集は「生の終わりに」です)

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