Editor's Note 編集長から

[ことばの地図]





外国暮らしを終えて日本に帰ってくると、いつもほっとします。食事がおいしいし、四季の美しさにも心がなごみます。でも、一番大きな理由は「ことば」でしょうか。


海外では、文化の異なる人たちに外国語で説明し、ときに激しく自己主張をしなければなりません。それに比べると、日本語の世界は楽です。なによりも、病気など困ったときに日本語で相談できるのは安心です。


しかし、だれもが母語に安住できるわけではありません。政治によってことばを奪われた人がいます。祖国が戦禍に巻き込まれて脱出する難民がいます。貧困から自由になろうと新天地へ向かう若者もいます。その結果、現代の言語地図は複雑に入り組んでいます。


日本も例外ではありません。電車の中で、お店の中で、耳慣れない音調のことばを聞くことが増えました。言葉にはそれぞれ豊かな世界が潜んでいるはずです。いまいちど耳をすませてみませんか。




(今回の特集は「ことばにめざめる」です)

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