Editor's Note 編集長から

[一日ニ玄米四合]




高校時代、運動部の合宿でごはんを1日にどんぶり6杯食べていました。朝1杯、昼2杯、夜3杯です。わりと大食漢でしたが、私より食べた者もいました。1970年代のことですが、ごはんが主で、おかずはごはんを食べるための副食という位置づけだったと思います。


昔の日本人はもっとそうでした。「一日ニ玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲタベ…」は、宮沢賢治の詩「雨ニモ負ケズ」の一節です。毎日きびしい農作業をして、しかもコメが主要な栄養源だった時代でした。


いま、1日にコメ4合を食べる人がいるでしょうか。食事はおかずが主体で、ごはんのほうがむしろ副食のようです。コメは3人家族で2合炊くのがせいぜいではないでしょうか。


しかし、世界に目を転じると、まだまだ大量のコメを食する国々があります。強い匂いのする香り米のほうが人気で、高値で取引されているのも驚きでした。ふだんは、日本文化のものさしで語られることの多いコメですが、今特集ではコメの地平線を広げてみました。


(今回の特集テーマは「コメ」です)


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