Editor's Note 編集長から

[ジャーナリズムとは何か]

中国の大学でメディアについての講義をした時のことです。「ソーシャルメディアの洪水からノイズを拭い、その情報を歴史的、同時代的な文脈の中に位置付け直し、より広い視野から伝えてみる。それがプロのジャーナリストの仕事だ」と話しました。


女子学生が手を挙げました。「プロの手はいらない。私たちには微博(中国版ツイッター)がある。そこでは皆がジャーナリストだ」。官製メディアに強烈な不信感を持つ中国の若者にとって、特集で紹介した「微博」こそがジャーナリズムということなのでしょう。「文脈の中に位置付ける」という「プロの仕事」は彼女にはぴんとこないようでした。


一方、中東の記者にこの話をした時は「その通り。大切なのはコンテンツよりもコンテキスト(文脈)だ」と力説していました。


ただ、彼の関心は「記者の仕事とは何か」だけにとどまらず、「ツイッターなどの大波をいかに商機につなげるか」という点にも広がっていました。私たち既存メディアにはまだ解のない難問です。


(今回の特集は「メディアで動かす」です)

西村陽一編集長

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