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映画クロスレビュー

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[第126回]『未来よ こんにちは』

突然の「おひとり様」



Review02 クロード・ルブラン 評価:★★▲(満点は★4つ、▲は★半分)


彼女が見いだす平穏は


力業と思えるのは作品の前半部分だ。登場するのは社会の行く末に思いをめぐらせる若者たちや、チーズをつくるために全てを捨てようとする知的な若者。見る側を、一気に現実感のない世界に連れて行く。監督が、こうしたいわゆるプチブルジョアや徹底した自由崇拝主義者に魅了されているわけではないことがすぐわかるだろう。このことが私たちを作品に引きつける。


だからといって、戯画化にとどまらないのはイザベル・ユペールによって見事に解釈された主人公を見ても明らかだろう。主人公は電車に乗ったり、バスに乗ったりして時を過ごす。こうした人間の行動や幸福の探求とでも言える行動こそが時に人生の打開策になりうるのだ。この末に彼女が見いだした平穏やバランス。それがわれわれ見る側にも満足をもたらしてくれる。




Claude Leblanc

1964年生まれ。フランスのジャーナリスト。仏クーリエ・アンテルナシオナル誌編集長、ジューヌ・アフリック誌編集長などを経て、現在、ロピニオン紙アジア部長。

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