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映画クロスレビュー

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[第124回]『海は燃えている〜イタリア最南端の小さな島〜』

命をかける絶景の島




Review02 クロード・ルブラン 評価:★★★


違うリアリティーに導く


ロージ監督は間違いなく世界屈指のドキュメンタリー監督の一人だ。2013年のベネチア国際映画祭で数々の賞を受賞し、昨年本作でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞した。


本作の独自性は、二つの世界の組み合わせによって発揮されている。一つはイタリアのランペドゥーサ島で、アフリカからの難民船に乗ってくる人たちに対応する軍や医療機関の人々の世界、もう一つが島の少年サムエレの世界だ。片方の世界に他方は見えない。難民船で来た人と島民は交わらないのだ。


さらに、カメラを固定して撮影することによって、テレビのルポで知る難民問題のイメージと違う視点を示し、いつもと違うリアリティーに導く。感情につけ込むのではない。私たちを目覚めさせてくれる。



Claude Leblanc

1964年生まれ。フランスのジャーナリスト。仏クーリエ・アンテルナシオナル誌編集長、ジューヌ・アフリック誌編集長などを経て、現在、ロピニオン紙アジア部長。

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