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私の海外サバイバル

コーヒー農園、私の理想郷@グジ(エチオピア)

[第136回]浅野文章

メタッド農業開発社員

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グジにあるコーヒー農園、浅野文章さん提供

エチオピアのグジという地域にある、コーヒー農園で働いています。METAD(メタッド農業開発)というエチオピアの会社の農園です。会社の日本代理人という肩書をもらった今も、10月から4月のシーズン中は、農園のある山の長屋に寝泊まりして、ほぼ休みなく働いて過ごしています。


山では農園にあるカフェテリアのマネージャーです。農園には世界中のバイヤーが集まりますが、その方たちを食事でもてなす他、私のボスであるCEO(最高経営責任者)もシーズン中はほとんど山にいるので、毎日3度の食事を提供します。農園の仕事も、もちろんやります。間伐など山の世話、日本で言う「里山づくり」から、収穫、選別、加工作業……。やらないといけないことは、たくさんあります。


シーズンが終わると、首都のアディスアベバで日本向けの製品開発などの仕事をしています。今年は約半年、日本に滞在し、自家焙煎(ばいせん)をしている全国のカフェをまわって、販売ネットワークを作りました。みんな品質の高さに、びっくりしていましたよ。

グジにあるコーヒー農園、浅野文章さん提供

私は高校を卒業した後、30歳手前までコックとして働きながら、バックパッカーで旅をしていました。父親が亡くなったのを機に、母親と飲食店でもやろうかという話をしていたのですが、2人ともお金の勘定ができないので、勉強のつもりでコーヒー店チェーンを運営する会社に就職しました。新規開店チームとして、北海道から九州まで渡り歩き、100店ほどの開店に携わりました。


その後、39歳で退職して、大阪市内のオフィス街に自分のカフェ「アサノコーヒー」を構えました。何とか食べては行けていましたが、2014年のはじめ、健康診断で大きな病気が見つかりました。その時期、身近な人を失ったことも重なり、精神的に参り、自暴自棄にもなりました。


「おいしいコーヒーの真実」というドキュメンタリー映画があります。エチオピアのコーヒー農園で働く人たちの貧困について教えてくれました。私は日本の市場のことを知っているので、その知識を生かせば、より適正な価格でコーヒー豆を売れると思いました。どうせ先が短いなら、これまで好きなことをやってきたので、最期はコーヒーを作っている人たちの役に立とうと思ったのです。


(次ページへ続く)

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