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私の海外サバイバル

週末は難民たちを訪ねて@アンマン(ヨルダン)

[第133回]田村雅文

シリア支援団体「サダーカ」代表




OFF

アンマン市内のローマ円形劇場を訪れる田村さん親子

家族で暮らしていたので治安面を心配されることもありましたが、滞在中、問題は全くありませんでした。むしろヨルダン人やシリア人は子どもが大好きで、レストランに行っても店員が子どもの相手をしてくれるなど、子育てのしやすさがありました。ただ、車社会で、公園や児童館のような場所がなく、遊びは室内になりがちです。糖尿病や高血圧など生活習慣病も多いので、意識的に週末に家族との時間を作り、子どもたちを屋外に連れ出しました。


アンマンから車で30分ほどの場所に死海があり、子どもたちはまだ小さいので死海では泳ぎませんでしたが、近くのプールなどではしゃいでいました。また車で3時間ほど行くと砂漠があり、テントに泊まり、満天の星を見上げました。子どもたちは日本では出来ない体験をしたと思います。

長女の4歳の誕生日はアンマンの自宅で迎えた

ヨルダンの料理はベドウィン(遊牧民)料理と言われ、羊肉、牛肉をご飯と混ぜるシンプルなものです。シリアの混乱とともにシリア料理も多く入ってきて、皮肉にも多様になったようです。我が家では、子どもたちもいるので妻が和食を作っていました。シリア赴任経験がある妻は英語とアラビア語に加え、留学していたため中国語と韓国語もできます。ヨルダンには中国、韓国人が日本人とは桁違いに多く住んでいました。妻は中国や韓国の女性たちと仲良くなり、自家栽培した大根や白菜、手作りの豆腐などをよくもらってきました。そうした食材に加え、日本の食材も高価ですが手に入るため、食事には困りませんでした。


私が自宅にいろんな人を連れてくるため、我が家にはいつも家族以外の人がいました。日本からヨルダンに来る人は少ないのに、出会う場がなかったから出会えなかった、というのは寂しいなと思い、我が家がボランティアや学生、ジャーナリストなどが有機的につながる場所になればという思いがありました。シリアやヨルダンについて、日本では否定的なイメージしかわかない人が多いと思います。せめてヨルダンに来た人の間でネットワークが広がり、地域の肯定的なイメージが伝わるような発信ができないか、自分なりにあがいてみたいと思ったのです。妻は大変だったと思いますが、笑顔で多くの人を迎えてくれました。感謝でいっぱいです。

(構成 GLOBE記者 高橋友佳理)


アンマン

ヨルダン・ハシミテ王国の首都で9000年前にさかのぼる古代からの都市。市内にはローマ円形劇場やアンマン城など歴史的建造物が残る。


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