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私の海外サバイバル

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[第130回]日常が「ネタ」の宝庫@ホーチミン市(ベトナム)

ネルソン水嶋

ブロガー/ライター

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ホーチミン市の帰宅ラッシュ風景

 ベトナムに住むようになったのは、本当にたまたまです。学生時代から広告クリエーターを目指していたのですが、就活でうまくいかなくて。システムエンジニア(SE)として勤めた会社は、やりがいを見いだせず、5年で辞めました。そして、初めて取ったパスポートで、中国、タイ、ベトナム、イギリス、スペインなどを旅して回りました。日本を発つ前にベトナムで働いている日本人とツイッターで知り合ったのですが、その方と現地で会った時に、こっちで働かないかと誘われたのです。


 ウェブ制作会社でしたが、ベトナムで新規事業を立ち上げると聞き、受けることにしました。私はクリエーター志望で新しいことに興味があったので。ただ、実際の仕事内容は思っていたのと違い、まもなく辞めました。


 このまま日本に帰っても、SEの経験しかないし、望むようなクリエーティブな仕事ができるとは思えませんでした。ベトナムに残って何か面白いことをしないといけない、と。そこで、日本人向けにベトナムを面白く紹介するブログ「べとまる」(http://www.vietmaru.com)を立ち上げました。もともとネットに面白いことを書くのが好きだったし、日本でベトナムへの注目度が高まっていたこともあり「読まれるだろう」と思って。

ドリアンの皮で武装してみたら・・・この体当たり企画の記事でちょっとした有名人に

 ベトナムの日常生活は、日本との文化の違いが大きく、「ネタ」の宝庫です。例えば、道ばたでおじさんやおばさんが娘や孫に白髪を抜かせているのをよく見るのですが、この白髪抜きが最近ビジネスとしてはやっているとか。自分で面白いことを企画する記事もあります。ドリアンのトゲトゲの皮で防具をつくって、全身にまとって近所を歩いてみたら、ベトナム人にけっこう受けて、記事はヤフーニュースでも取りあげてもらえました。


 ただ、収入はほとんどない状態が続きました。めちゃくちゃ不安でしたよ。貯金が1万円を切ったこともありましたから。生活のために現地で就職する選択肢もあったのですが、やりたいことをやるために会社を辞めたのだから、それでは負けだと思ってました。ちょうどその頃から、べとまるが知られるようになったり、書いた記事が人気サイトで表彰されたりしたこともあり、いろいろなネットサイトから記事執筆の仕事が来るようになったのです。半年ほど前から、ようやくライターの仕事だけでやっていけるようになりました。


 日本よりベトナムの生活の方が楽しいですね。でも、それは、日本かベトナムかではなく、やりたいことをやれるようになったから。僕自身がそうだったので「日本でくすぶっているなら、海外に出て好きなことやっちまえ」と伝えたい気持ちはあります。海外で何かやれば、それだけで付加価値になるし、しかも物価の安い国なら出費も少なくてすみます。今後は、海外から現地のことを発信する人のサポートや、海外在住をテーマにしたウェブマガジンもやりたいと計画しています。ベトナムに限らず、アジアのあちこちに移り住んで、もっと幅広く発信したいということも考えています。


Nelson Mizushima



ねるそん・みずしま/1984年、大阪市生まれ。ベトナムを面白おかしく紹介するブログ「べとまる」は現地の日本人にも人気だ。


(次ページへ続く)
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