
![]()
![]()
異国の地で、自分を写したポスターが無数に出回るというのは、どんな心境だろうか。
三宅純は51歳にして今、かつて想像もしなかった事態に向き合っている。
パリに本店を構える欧州最大級の老舗百貨店ギャラリー・ラファイエットのイメージキャラクターに起用されたのだ。
「音楽性で勝負してきた僕に何がもたらされるか、予測もつかない」
襟足や耳元を刈り上げた髪形。パリでは他にほとんど見かけない、丈を短くしたパンツ。トランペットを手にしたその姿は、4月からパリ一帯のメトロの駅構内や店舗の壁面、さらにはカタログにも登場した。
男性モードの顔としては初の東洋人。このキャンペーンを手がけるフランス人アーティスト、ジャンポール・グードは「洗練されたカリスマ性ゆえだ」と起用の理由を語る。
直近のアルバム「Stolen froms trangers」はヒットチャートを騒がしているわけではない。だが、仏米や東欧、南米のミュージシャンらを動員した「異種交配」の世界は、欧州の音楽誌やラジオ局で「年間ベストアルバム」に選ばれるなど、心ある音楽ファンの高い評価を獲得してきた。
幼い頃の懐かしい記憶をくすぐるようにギターや打楽器が奏でる音色、異国へといざなうブルガリア女性たちの高らかな歌声……。ジャズ、ボサノバ、クラシック――あらゆる音楽要素が折り重なるようで、そのどれでもない境地が広がる。
「時代に欠けている音をつくる。『なんちゃって』『これだってありだぞ』って言いながら、時代の盲点をつきたい」
(次ページへ続く)

自分にどんな「力」が備わっているのか。
何が強みなのか。
編集部が選んだ10種類の力を提示したところ、
3項目を独自の表現に差し替えたうえで、九つを
重要度の順に三つのカテゴリーに分けて回答した。
1958年、京都生まれ。
神奈川県・鎌倉で育つ。
ジャズ・トランペット奏者を志し、76年、米バークリー音楽大学へ留学。
帰国後、本格的に作曲活動を始め、カンヌ国際広告映画祭銀賞受賞をはじめ国際的評価を得る。
2005年秋からパリに拠点を構える。
映画、ドキュメンタリー、舞台などへの楽曲提供を含め、精力的な活動が続いている。