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アート&ファッション

[アート特派員]よみがえったピチワイ

ローチャン由理子@ニューデリー






現代によみがえったピチワイの模写は、芸術作品のようだ
Photo: Pooja Singhal

秋から冬にかけて、デリーは芸術文化の最盛期を迎える。展覧会やレクチャーなどの催し物が相次ぎ、カレンダーが早々と埋まってゆく。社交的な行事も多くなり、誰も彼もそわそわ、何となく落ち着かない。


そんなある日、気鋭のハンサムなキュレーター、マヤンク・マンシン・コールが伝統的な宗教絵画「ピチワイ」の展覧会を手がけると耳にした。会場は、デリーの中心から程近い高級住宅街の一角にある広大な古屋敷。先鋭的な現代美術作品が発表されることが多かった場所で、なぜピチワイが展示されるのか。しかも、なぜテキスタイル工芸研究が専門のマヤンクが?私はがぜん、興味を持った。


ピチワイとは、インド有数の巡礼地ナットドワラにおけるヒンドゥー教寺院の神像の後背画だ。2メートル四方の大きな布に、極彩色で描かれている。古くなると新調され、巡礼の町の絵師はそれを生業としてきた。しかし決まった寺院の行事なので、絵画の需要は増えようもない。現在、ナットドワラの絵師が制作する絵画は、安価で小さな家庭用のものがほとんどで、巡礼記念のみやげ物や、装飾品として神棚に収まる程度のものだ。


一方、寺院で使用された骨董的価値のある前世紀のピチワイは、内密に市場に流れ、高額で取引されている。




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