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アート&ファッション

[ヴォーグジャパンより]ベーシックから始めよう

ジーン・クレール






スマートフォンやiPadが存在する現代空間において、我々は自分が理解できるもスの、自分のライフスタイルに合ったものを好む。だからこそ今、「ベーシック回帰」が必要とされる。クローゼットに誰もが1枚は持っているボーダーニットから、憧れの「リトルブラックドレス」まで。長く着続けたくなるマイベーシックを見つけよう。


洞察力とビジョンの持ち主だったココ・シャネルがデザインした、ハイセンスで流行に左右されない無敵のスタンダード、リトルブラックドレスに注目してみて欲しい。時代を超え、世代を超えてその吸引力は増すばかりであり、アイコンという存在の持続力は他の追随を許さない。


ベーシックは実用から生まれることが多く、トレンチコートなどはその好例。第一次世界大戦中に実際に塹壕(トレンチ)で着用されていたこのトレンチコートは、上品でシンプルな定番中の定番アイテムであり、誰にでも着映えする現代のワードローブの必需品と言える。


自らのキャリアをベーシックに捧げてきたデザイナーたちのなかでも、最も偉大なのがジル・サンダーである。ベーシックの達人であり、生み出す服はストイックで純粋なのだ。


日本にもベーシック一筋のデザイナーが大勢いる。中でも注目したいのはセレクトショップ「アーツ&サイエンス」のディレクター、ソニア・パークだ。ソニアはいつでもしっくりとなじむような、決して着る人を圧倒しない服を作り出す素晴らしい仕事をしている。


ファッションといえばアイコンがつきものだが、アイコンが生んだベーシックというケースもある。


フランスのファッションモデル、イネス・ド・ラ・フレサンジュとユニクロとのコラボは、低価格ラインの市場を着々と開拓しており、見事なスタイリングが最大の強みである。それは、ファストファッションの需要の高まりや、ヨガなどのワークアウトに夢中になる若い女性たちが増えたせいで姿勢やスタイルがよくなり、その結果、服が非常に映えるようになっている現代が求めるワードローブと言えるだろう。 ベーシックはファッションを自然体に見せてくれる頼れる相棒であり、たいていの場合、着心地だって最高だ。


(全文はVOGUE JAPAN 2016年1月号に掲載)






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