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[第7回]グアダラハラの報い




私が8歳のとき、両親は離婚した。父親は別の女性とくっつき、暴力をふるう母と一緒に暮らすこともできず、私と妹のヴェリアはメキシコ・グアダラハラの施設に送られた。


ヴェリアと私は別の建物で暮らし、夜7時から30分だけ台所で会えた。施設の職員は子どもたちにベッドから下着まで番号を割りふり、私は232番だった。

ここでは様々な事情を抱えた子が暮らしていた。だれも家族がいない子は、孤児院の創設者の姓から「ルイス・カバニャス」と呼ばれた。施設の子ということだ。


その一人が、ダウン症のセシリアだった。職員は、彼女を一人前の人間として見ていなかった。でも、彼女はいろんなことをわかっていた。部屋のみんなの名前を知っていたし、シャワーの時間も守った。彼女は参加しなかったが、民族舞踊の授業中は見学すると言い張った。


ある日、踊り終えた私は床に座って靴を脱いでいた。セシリアは片方の靴をつかみ、かかとで私の頭に殴りかかってきた。目の周りには血がだらだら流れ、思わず泣き叫んだ。彼女は私を指さし笑っている。謝ろうとさえしない。職員はセシリアの「病状」を考えると、何もできないという。でも私は、もっと軽いことをしたときも、罰を受けてきた。



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